見本の観察とミラーニューロン
リハビリに限らず、いきなり何かをする前に、例えばゴルフのスイングでも、テニスのスイングでも、一度見本で動作を見せてもらうと割合やりやすいということがあると思うのですが、今日取り上げる論文は動作を観察することで、同じ動作が誘発されやすいことを示したものです。
被験者にいろんな条件の画像を見せて、それに対して手指筋の筋活動が引き起こされるかどうかを見るのですが、
他人がものを掴んでいる場面を見ているときに最も強く反応が見られ、その反応の仕方というのも掴み方を反映したものになることが示されています。
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要旨
「1.以下の4条件で健常人を対象に課題を行わせた。1)他者が立体的な物体を掴んでいるのを見ているとき、2)その立体的な物体を見ているとき、3)実験者が手指で幾何学模様を空間上で描いているのを見ている時、4)薄暗い光の中で示された言葉を見つける課題を行っているとき。これらの課題を行っているときに被験者に経頭蓋磁気刺激を加え、この時発生する手指筋の運動誘発電位を測定した。
2結果、被験者が実験者が立体的な物体を掴んでいるときに最も運動誘発電位が高くなることが示された。またこの手指筋の運動誘発電位の活動パターンは観察された動作を反映していることが示された。
3.このことからヒトには動作の観察と実行を照合するシステムがあることが考えられた。」
参考URL:Motor facilitation during action observation: a magnetic stimulation study.