「語想起における談話と関連したジェスチャーの手と腕の動きの役割」
人は言葉を話したり絵を描いたり鼻歌を歌ったりと様々な表現手段を持っていますが、その表現手段の一つに身振り手振りというものがあります。
子供というのは言葉がしっかり出る前にまず身振り手振りが出てくるということもあると思うのですが、この身振り手振りというのはコミュニケーションを行う上でどれほど重要なものなのでしょうか。
今日取り上げる論文は身振り手振りと発話の関係について様々な研究を元に考察を行ったものです。
結論を述べるとこの研究の見解では身振り手振り(ジェスチャー)というのは今まで言われているほど重要ではなく、メインの言語表現をサポートするサブシステムのような役割ではないか、またジェスチャーを行うことで言葉の想起が容易になるのではないかということが述べられています。
ポイント
伝統的な見解ではジェスチャーは談話において重要な役割を果たすと言われているが、実際ジェスチャーはどの程度談話に寄与するのか、またどういったタイプの情報を運んでいるのかについてはほとんど分かっていない。
様々な研究のレビューをおこなったケンドンによると、談話をするときに現れるジェスチャーはコミュニケーションの一部を構成して話の受け手に発話内容の意味を伝えるが、そのタイミングやその様式には様々な種類がある。
しかしながら他の識者はジェスチャーはコミュニケーションを行う上でそれほど重要ではないと述べている。
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参考URL :The Role of Speech-Related Arm/HandGestures in Word Retrieval
補足コメント
非常にややこしい図ですが以下の様な形でジェスチャーの運動プログラムから発話へのコネクションがあるのではないかということが仮説的に提示されています。
この中の概念化装置(conseptualiser)が肝になるような気がするのですが、これが脳の中のどの辺に当たるのかいろいろ文献を探して行きたいと思いますm(_ _)m