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扁桃体と視覚野はどのように関係しているのか?

「美人は三日で飽きるが、ブスは一生飽きない」というなんとも評価に困る言葉がありますが、これはどういうことでしょう。

今まで取り上げてきたように、ヒトの認知処理には扁桃体というのが大きなはたらきをするようです。

では扁桃体がどういう情報を大事にするかというと生や死と関係があるような情報に対して敏感に反応する。

それが蛇だったり、死体だったり、崖だったり、エロティックな画像だったり、いろいろだけど、ありていにいえば個体の生存に関わる情報に対して敏感に反応する。

耳や目から入ってきたそんな情報をキャッチしては脳のいろんな領域にフィードバックをかけて、その個体の生存確率をあげられるように調整する。

そういったはたらきをするところらしいです。

情動的な情報、それが恐怖だったり、嫌悪だったり、性的な興奮を引きおこすような情報というのは眼につきやすい。

これがどうしてそうなるかというと

視覚情報→視覚野⇆扁桃体

で一度視覚野から入った情報が扁桃体にフィードバックされて、より強く視覚野が活動するような、そんな仕組みがあるからだそうです。

今日取り上げる論文は、この扁桃体と視覚野の活動の関係を調べたものです。

実験の結果、扁桃体と視覚野の関係というのは

視覚野⇆扁桃体の直接的なフィードバックだけでなく

視覚野⇆扁桃体⇆前頭-頭頂ネットワーク
↑      ↓
←←←←←←

で間接的なフィードバックもあって、調整されているのではないかということが述べられています。

【要旨】

「もし扁桃体が、情動的に重要な視覚対象の知覚に関わっているのであれば、扁桃体の活動と視覚野の活動、そして知覚判断の間には関係性があるはずである。今回、不快刺激と結びつけた注意の瞬き実験で、いかにして情動的な刺激が知覚形成されるのかについて調べた。実験では不快刺激と特定の視覚刺激を関連付けさせる学習を行ったあと、注意の瞬き実験を行い、その反応について脳活動とパフォーマンスについて評価した。結果、情動的な視覚刺激を提示した時には扁桃体の活動が高まり、パフォーマンスも良好であった。また各試行ごとの結果を分析すると、視覚野の活動に関係するのは、扁桃体からの直接的なフィードバックに加えて、扁桃体から頭頂-前頭葉を経由した間接的なフィードバックがあることが考えれた。これらのことから情動的に著明な情報は扁桃体を通して、間接的あるいは直接的に視覚野の活動が高まることで認知されやすくなることが考えられた。」

参考URL:Segregating the significant from the mundane on a moment-to-moment basis via direct and indirect amygdala contributions.




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コメント

実家が秋田で帰省するたびに思うのだけれども美人が多い

でも、整いすぎてあんまり引かれない。

歪みやひずみ、どろどろとした情念的な欲がないというか

情念的な欲というものをうまく昇華、表現出来ればそれは「華」とか「オーラ」とか、そんな言葉で言われる何かになるのだと思うのだけれども、そんなものが足りない気がして

どうにもこうにも扁桃体が働いてくれない。

多少の歪み、ひずみがあったほうがいいと思うのは私だけだろうか(T_T)

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