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「私達とは報酬以外の何ものでもないのか? 報酬と個人関連情報の認知における神経的な重複と相違と正確との関連性」

保守派と改革派というのは政治に限らずどこの職場にもいると思うのですが、彼らがどこまでいってもかみ合わないのはどういうわけでしょうか。

保守的な人と革新的な人というのはその政治スタンスや経営スタンスだけでなく性格全般、人格全般に根っこから違うものを感じることがありますが、そもそも脳の働きが根本的に違うということがあるのでしょうか。

今日取り上げる論文は脳の働きのクセと性格の関係に性について調べたものです。

脳の中には自分と関係するような情報、これは例えば自分の車だったり自分が生まれた街だったり自分の職場だったり、そういったものに敏感に反応する部分があるそうです。

これはつまり自分に関係のある情報、いわば“馴染み”の情報に対して反応する部分と言えると思うのですが、面白いことにこの部分は何かご褒美を見た時にも反応するそうです。

つまり“馴染み”の情報は“ご褒美”として捉えられるような仕組みがあるようですが、新奇追求性の強い人、つまりは新らしいもの好きな人というのは馴染みの情報を見ても必ずしも高い反応を示さないことが示されています。

こういったことから性格傾向と“馴染み”情報への脳の反応というのは関係があるのではないかということが述べられています。

【要旨】
背景:日常生活で自分と関連する情報を認識することはよくある現象である。本研究では自己関連情報の認識と報酬認識、個人的な正確因子との関連性について調査を行った。

方法/主な発見:実験では自己関連情報と報酬を認識している時の脳活動を機能的MRIを使用して測定し、性格傾向を調べるテストとの関連性を調査した。結果前帯状皮質膝下部が自己関連情報と報酬の両方の認識に関わることが示され、さらに両側の前島皮質が自己関連情報と関連して活動することが示された。さらに自己関連度が低い情報への前帯状皮質膝下部と左前島皮質の活動が新奇追求性を示す性格尺度と逆相関を示すことが示された。

結論:前帯状皮質膝下部を含む皮質/皮質下領域が報酬と自己関連情報の処理に関わっていることが示された。また自己関連情報に対するこれらの領域の反応と新奇追求性という性格傾向に関連性があることが示された。

参考URL :Is our self nothing but reward? Neuronal overlap and distinction between reward and personal relevance and its relation to human personality.

コメント

異性との付き合いでは新奇追求性を発揮されても困るので保守的な人がよく、一緒に仕事をするのであれば革新的な方が良い。

これが逆だときっと辛そうな気がします(-_-;)

 

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