情動と時間知覚メカニズムの関係とは?
楽しい時間というのはあっという間に過ぎていくし、退屈な仕事というのはなかなか時間が過ぎて行かない。これはいったいどういうわけでしょうか。
今日取り上げる論文は感情が時間知覚にどのように影響するかについて調べたものです。
ワクワクドキドキするような、そんな時間というのは体内時計も早くなっているそうです。
心拍数や瞳孔の開き具合、筋の収縮具合が体内時計の元の元、ペースメーカーのような役割をしているそうです。
そして何かを認知したり判断したりといった機能は、この体内時計の元の元、ペースメーカーのリズムで刻まれるようです。
楽しい時間、何かに追いかけられるような恐ろしい時間というのは交感神経優位に働いて、結果体内時計のペースメーカーが変わって、早い時間として感覚される。
退屈な時間、悲しい時間というのは副交感神経優位に働いて、結果体内時計のペースメーカーが替わって遅い時間として知覚される。
コンピュータの処理速度を決定づけるのにクロックというものがあるそうですが、ヒトのクロックに当たるものが情動によって左右されるのかなと思いました。
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【要旨】
「楽しい時間というのは飛ぶように過ぎていくし、退屈な時間というのは長く感じられる。こういったことに見られるように私たちの時間感覚というのは感情によって大きく変わりうるものである。近年の研究によって感情が数ミリ秒から数時間単位での時間感覚を変える神経メカニズムについての知見が示されてきている。本稿では感情が内部時計にどのように影響を与えているかについて概説を行う。時間知覚と感情の研究は今や交差点に差し掛かっており、将来の研究の方向性も合わせて示す。」
参考URL:How emotions colour our perception of time.
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