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ネットワーク理論におけるモチーフとは?

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ネットワークを解析する方法はいろいろあると思うのですが今日取り上げる論文はネットワークを三角形や四角形の小さなブロックに切り分けて、そのブロックのパターンからネットワークの性質を考察する方法について述べたものです。

こういう三角形や四角形のブロックをモチーフというのですが、以前、サッカーのゲーム分析に喩えたことがあったので参考にしていただければと思います。

機能的モチーフについて

このモチーフでどうやってネットワークの性質を考えるかというと、たとえばトップダウン型の組織を見ると、一番よく見られるパターンはA→B→Cのような一方向的な三項関係かもしれないけれど、

神経ネットワークのような再帰的なネットワークにみられるパターンというのはA↔B↔CのようなものやA→B→C→(戻ってA)のようなループ様な三項関係のパターンが多いかもしれない、

こういう基本的なパターンがどんなものかに着目してみるのがネットワークモチーフによる分析なのだと思います。

詳しくは論文のTable1の図が、それぞれ遺伝子、ニューロン、食連鎖、電子回路、インターネットの各ネットワークの代表的なモチーフを図示してわかりやすいと思います。

【要旨】

「様々な分野で複雑なネットワークが研究されているが、これらのネットワークはモチーフによる解析が可能であると考える。モチーフというのはネットワークの中で繰り返し現れる三項関係あるいは四項関係からなる一定のパターンのことである。このモチーフによる解析を生化学や遺伝子生物学、生態系や工学系のシステムに適用すると、生態系に最も頻繁に見られるモチーフとインターネットに頻繁に見られるモチーフは異なっていることや、情報伝達という同一の性質を持つ遺伝子ネットワークと細胞内の代謝ネットワークでは共通のモチーフを持っていることが分かった。これらのようにモチーフによる解析によってネットワークの性質を示すことが可能であると考える。」

参考URL:
Network motifs: simple building blocks of complex networks.

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