ネットワークの階層性はどのように生じるか?
脳のことは言うに及ばず、政治や経済、インターネットから遺伝子、宇宙の構造、いろんなことは一つの共通したルールのもとにできているのではないかということが言われます。
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どんなルールかというと、いろんなものは大なり小なり一極集中型に近いネットワーク構造をとっているという点だそうです。
わずか数%の金持ちが世界の資産の大部分を支配したり、中学高校の時なんかは、わずか2,3人の男子が学年全体の女子の大部分の気を引いたり、なんでそんな不平等なことが起こるのかを理論的に示したのがこの論文です。
宇宙の塵から惑星や恒星ができあがってくる過程を考えるとわかりやすいと思います。
最初は星などない無数の宇宙の塵がブンブン飛び回っていた空間に、なにかの偶然で塵と塵がぶつかって少しおおきな塵ができあがります。
他のものより少し大きい塵は、体積も大きいぶん他の塵よりも他の塵とぶつかりやすいでしょうし、ある程度の大きさを担ってくると重力を持ち始めて、よりほかの塵を引き寄せてどんどん大きな固まりになっていきます。
こんなことが何億年か続くと、同じ塵でもある塵は巨大な恒星に出世して、ある星はやはりちいさい塵のままということもあるんじゃないかと思います。
宇宙とかじゃなくても無数のブランドの中から人気ブランドが確立する過程もそうだし、金持ちがより金持ちになっていく過程も同じようなものなんだろうと思います。
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【要旨】
「遺伝子やインターネットといった様々なシステムがあるが、これらのシステムは複雑で可変的な形態性をもつネットワークという観点で説明することができる。これらの複雑で可変的なネットワークに共通している点は一極集中型のスケールフリー性を有していることである。このスケールフリー性がネットワークに出現する要因としては、一つはネットワークというものは、徐々に点同士が繋がってできあがってくることと、もうひとつは、ある点がつながるときにはより大きなネットワークを選好してつながっていくということである。このふたつの要因によって、ネットワークというのは、自然と一極集中型のスケールフリー構造に成長していくものと考える。」