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「階層的な視空間シークエンス処理の神経回路」

頭の良さと言語能力がどれくらい関係しているのかは分かりませんが、それでも仕事が出来る人の話し方というのはどこかしら共通するものがあるような気がします。

端的にいえば話し方がちゃきちゃきしていて起承転結がうまくまとまっていて、大事なところにポイントを置いてしっかり話せる、こんな話し方が出来る人というのはやはり仕事の処理能力も高いような気がするのですがこれはどういう訳でしょうか。

そもそも言葉の仕組みを考えるとこれは仕事の段取りにも通じるところがあります。

例えばあるプロジェクトを完成させるためにはいろんな段取りが必要です。

まず最初になんのためにその仕事をするのかという主題をたてる必要があります。

次にその主題にそって、もっとも効率的な仕事の流れを組み上げます。

さらに仕事の各段階での作業工程を更に細かく分けてもっとも最適な方法を考えます。

この流れだけ見るとことばをつくり上げるか過程とよくにています。

主題があって、起承転結があって、起承転結のそれぞれの中にもそれなりの構成があってというのは仕事の段取りと大いに通じるものがある。

こんなわけで仕事の出来る人というのは往々にして話し方もちゃきちゃき分かりやすい独特なものになるのかなと思うのですが、今日取り上げる論文は言語中枢と空間的な情報処理の関係について調べたものです。

ことばというのは上に上げたように本質的に階層的な構造になっているのですが、やはり階層的な構造になっているような空間図形課題を行うようなときには言語中枢で知られるブローカ野の活動が高まることが示されており、このことからブローカ野は言語中枢というよりは情報を階層的に処理する役割があるのではないかということが述べられています。

ものごとを階層的に順序良く並べる能力ということを考えれば仕事の段取りもことばの組み立ても共通しており、それゆえ仕事の出来る人というのは話し方も上手なのかなとかそんなことを考えました。

ポイント

今回非言語的な課題である視空間課題を用いてシークエンス処理に関わる脳活動について機能的MRIを用いて研究を行った。

結果、階層的なシークエンス処理を行っている時にはブローカ野、前補足運動野と被殻に活動の増加が起こることが示された。

この結果から、ブローカ野は言語以外の階層的な情報処理にも関係することが示された。

参考URL :Neural circuits of hierarchical visuo-spatial sequence processing.

補足コメント

仕事の段取りと言語中枢の関係はおもっただけで直接的な裏付けをとった研究はまだ見たことがないのであしからず(-_-;)

加えて言えば今日の論文は研究方法が難しすぎて結論部分しか理解できませんでした(-_-;) ごめんなさい(-_-;)

先日は連休中ということで宇都宮のフレンチレストランでごちそうを食べてきた。嫁のお義兄さんが仕事をしているところなのだけれども

1歳11ヶ月の息子に特別に子供用のお皿とスプーン、フォークを出してくれ

食事の途中で息子は妻のお皿を真似てお皿の四時方向にスプーンとフォークを二本並べてちょこねんとおいた。

ここでふとひらめいたのだけれども、これは模倣と言語というのは本質的には一緒なのではないかということで

おそらくそれが大人用のお皿に箸二本でももっと大きいお皿に棒二本でも、やはり子供は同じように四時方向に棒なり箸なりをおいたはずで

つまり子供が理解したのは丸型のものと棒形のものの二つの関係性であって、丸型のおさらが他のお皿と変わったり、スプーンやフォークが他のものと変わったりしてもやはり同じように出来る

これは「父がりんごとオレンジを食べる」という言葉使いが理解できていれば(「父がAとBを食べる」という文章の構造、関係性が理解できていれば)そこにはいるのがジャガイモだろうが玉ねぎだろうか、構造が一緒な文章であればきちんと使えるというのと一緒なわけで

模倣にしろ言語にしろ、根本にあるのは「直接は目に見えない関係性、構造と捉える」ということで本質的には一緒なのではないか、そんなことを考えました。

よくわからない文章だったらごめんなさいm(_ _)m

 

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