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なぜヒトは言葉を使えるのか?

今日取り上げる論文は2004年に発表されたミラーニューロンについての総論です。

サルのミラニューロンから始まって、ヒトのミラーニューロンシステムに至るまでいろいろ説明されているのですが、なんでヒトが言葉というものを使えるのかということがいろいろと仮説的に提示されています。

まず最初に音をともなったジェスチャーがあり、これは例えば「ブォリブォリ」とかいいながらボリボリ食べる真似をしたり、「プープー」とかいいながらおならをする真似をしたりすることだと思うのですが、

こういった音を伴ったジェスチャー能力があって、ミラーニューロンの中には音刺激や視覚刺激、自分の動作のいずれもコードするもの(他人が袋を破いてる時にも、破いている音を聞いた時にも、自分が破いている時も等しく発火するようなそんなニューロン)があるのですが、

このニューロンがあるおかげで音付きのジェスチャーから動きを抜いて、音だけでも意味を理解できるようになった、そんな仮説が提示されています。

自分の1歳の子供の発達を見ていると、そういう考え方もありなのかなと思いました。

【要旨】

「霊長類、とりわけヒト科にとって他者の動きというものは非常に重要な刺激のひとつである。他者の動きの意味を理解することなしには私たちは生き延びていくことができない。ましてやこのことなしには社会というものを形作ることができない。加えてヒト科は他の霊長類と異なり、他者の動作を理解するだけでなく、他者の動作を見て真似る能力、模倣学習を行う能力も持ち合わせている。この模倣能力がわれわれヒト科の文化の基盤となっている。本稿ではミラーニューロンシステムがこの他者の動作理解や模倣学習に関係していることを様々な研究結果を元に示す。まず最初にサルのミラニューロンの性質について説明を行い、その後ヒトのミラーニューロンシステムについて説明を行う。またミラーニューロンシステムと模倣の関係、ミラーニューロンシステムと言語の関係について論じる。」

参考URL:The mirror-neuron system.

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