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【脳科学専門ネット図書館】会員募集〜ワンコインで世界中の脳科学文献を日本語要約〜

退職も間近、1ヶ月後の独立へ向け我が家で緊縮財政を敷く。

500円以下のコーヒー、1500円以下のランチ、コンビニでの買い物、500mlのペットボトルを禁止、コストコの会員更新当面見送りなどだ。価値を生み出さない出費、気合の入らない出費、浪費につながる出費は全面凍結とした。天気の良い休日、妻が近所の公園まで散歩してスタバでコーヒーを飲みたいという。

緊縮財政なので当然却下、子供も大人も飲める飲み物ということでインドの路上を思い出し、あり合わせのスパイスでチャイを作ってバナナと一緒にかばんに忍ばせる。ポカポカと日差しの差す運河沿いの公園を抜け県立美術館まで向かう。子供も楽しめる企画展がやっているので覗いてみることにする。

富山県立美術館

建物の中ではチャイは飲めない。入口のベンチに腰掛け家族でチャイとバナナを食べる。リッチだなと思ったのもつかの間、バナナの皮を入れるゴミ袋的なものを持ってきてないことに気付く。水筒のチャイを空け皮を入れようとするが熱すぎて飲みきるのに苦労する。緊縮財政は嫌だなと思う。

頑張って水筒を空けようとゴクゴク熱々のチャイをやっつけていると妻がハンカチがあるからこれにバナナの皮を包めばいいよとのたまう。この世界にハンカチが存在する事に感謝し一瞬で幸せな気分になる。結果として二百円くらいのコストで随分な幸福感と一つの物語をを得ることができた。

ゲームの面白さは制約条件から生まれる。欲望があり、かつ何らかの縛りがあることで工夫が生まれ、物語が進み出す。選択としての不自由、オプションとしての不自由は案外人を幸せにするのかなと思いました。

 

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