フォローする
【脳科学専門ネット図書館】会員募集〜ワンコインで世界中の脳科学文献を日本語要約〜

道具の使用とミラーニューロン

今日取り上げる論文はサルと道具使用についてのものです。

従来道具の使用というのはチンパンジーやゴリラなどの巨大霊長類以上だと言われてきたのですが、より小型のサルであるアカゲザルでも道具の使用が認められ、かつこの道具の仕様には近くに住むチンパンジーの影響があるのではないかということが述べられています。

両手で持ち上げた石を台座の上のナッツに落とそうとするオナガザルの姿がなかなか素敵です。


あなたの医学書・医学専門書 高く買います!!全国送料無料「メディカルマイスター」




PT/OT/STの転職紹介なら【マイナビコメディカル】

要旨

「今回我々は、木の実を割るのに石と床石を使うオナガザルが住む地域の実地踏査を行った。そこでは野生のオナガザルが岩や木の根を床石にして、木の実を床石の窪みに乗せ、上から石を落として木の実を割っていた。床石の窪みの深さや回りに散らばった木の実の破片から推察すると、長い期間にわたって定常的に使われてきたことが考えられた。また使用されていた石は、その地域では見られない石で、他の地域から運ばれてきたことが考えられた。この木の実を石とかなどこを使って割る行為を環境的な要素や行動的な要素を含めて考えると、同じ地域に住むチンパンジーの木の実割り行為と強い関係があることが考えられた。今回の発見は霊長類における道具の使用の発達や物質文化について新たな知見を与えるものであると考える。」

参考URL:Wild capuchin monkeys (Cebus libidinosus) use anvils and stone pounding tools.


この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします