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脳における臨界状態とはなにか?

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脳というのは基本的に臨界状態にあるものだそうです。

臨界状態とは、具体的にいえば、コップに水を張って、表面張力でもういっぱいいっぱいになって、もう一滴ポトンと加えたらコップから水があふれてしまいそうな、そんな状態、

仕事だったらもうこれ以上仕事が降ってきたら、身体が壊れてしまう、そんなギリギリの一歩手前の状態、

人の感情だったらこれ以上何か言われたら切れちゃいそうな、眉毛がピクピクいいだす、そんなギリギリの状態なのかと思います。

仕事で燃え尽きる直前はテンションが上がって効率性もバンバン上がりそうだし、切れる直前、傍から見れば静かだけれども、心の中はグツグツ、グルグルとすごい状態になっているかもしれない。

何かが変わる直前、相転移に入る直前の状態のことを臨界状態といい、膨らませすぎて割れる直前の風船のようにエネルギーに満ち溢れた状態になっているそうです。

今日取り上げる論文は、脳というのは黙っている時でも何かをしている時でも基本的にこの臨界状態にあり、このことが脳の柔軟かつ鋭敏な活動のベースになっていることを示したものです。

【要旨】

「自己組織化臨界はヒトの脳の動態を説明する上で魅力的な概念であるが、実際にそれを証明したような研究は殆ど無い。一般に臨界状態というのは自己相似性やべき乗の法則、時間や空間との長い距離における相似関係、外界からに刺激に対する敏速な変容反応と関係していると言われている。今回数学的なモデルを使ってコンピュータシミュレーションを行い、臨界状態では同調活動が起こり、べき乗の法則が現れることを示し、これを機能的MRIや脳磁図から得られたデータと対応させて考察を行った。結果、脳は臨界状態にあり、広帯域において特徴的な同調状態を取ることが明らかになった。」

参考URL:
Broadband criticality of human brain network synchronization.

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