
サルは空気を読めるのか?
「あうんの呼吸」というものがあります。
古い定食屋さんなんかに行くと夫婦二人が狭い厨房の中で絶妙なコンビネーションで仕事をしている。やることなすこと、二人の呼吸がピタリと合っている。
なぜこういうことができるのでしょうか。
これは互いが互いの動きを読み切っているからでしょう。
では相手の動きを読み切るには相手の動作だけを観察していればいいのでしょうか?
そういうわけではないと思います。
同じ右手を伸ばすにしても、左手にフライパンを持っている時に右手を伸ばすのと、そうでないときに右手を伸ばすときには旦那の意図も違ったものになるでしょう。
あるいはおんなじように左にフライパンを持っている時でも炒めものを作っている時とソテーを作っている時では、同じ右手を伸ばすにしても旦那の動きの意図も違ったものになるでしょう。
そう考えると、相手の動きを読みきるためには、その時々の動きだけでなく、前後の文脈というものも読まなければならないと思います。
今日取り上げる論文はサルがどこまで相手の動きの意図を理解できるか、また文脈というものを読みきれるかということを実験したものです。
結果、完全とはいかないけれども、サルもある程度文脈を読んで相手の意図を理解しうることが示されています。
興味があって、かつ3分ほど時間のある方は実際にこの動画を見てもらったほうがわかりよいかと思います。
http://www.sciencemag.org/content/suppl/2011/04/25/317.5843.1402.DC2/WoodHauser_revisedSuppVideo.mov
【要旨】
「人間は他者が置かれている状況から、他者の意図や目標を推測することができる。さらにこの能力は他者の心の状態を推測することにつながるものである。しかしこの能力が人間に特有なものなのか、あるいは他の動物もこの能力を持っているかについては明らかにされていない。今回、ワタボウシタマリンやアカゲザル、チンパンジーを対象に実験を行い、これらの動物が人間と同様に、状況に応じた意図の理解が可能かについて調査を行った。実験の結果、これらの動物は他者の意図をある程度理解していることが考えられ、このような能力は400万年前の神世界サルの時代に遡れることが考えられた。」
参考URL:The perception of rational, goal-directed action in nonhuman primates.
コメント
実験ではサルに向かって実験者がいろんな素振り(エサをツボに入れる素振りなど)をするのですが、サルがその素振りに引っかかってくれるかを調べたもののようです。
素振りに引っかかるとなれば、おそらくサルは実験者の意図を理解していたことになるでしょうし、そんな方法でサルが会いての意図をどこまで読めるかを条件をいろいろ変えて試してみたもののようです。
気がないのに気があるような素振りをする女性というのは、当然自分の素振りによって引き起こされる相手の心をメタ的に認知しているということで
こういう人は社会脳が発達しているとも言えるんだろうか。
まあでも見ていると悪女というのはやはり頭の良い人が多いような気もして、直接関わるのでなければお話して楽しいのだけれども
まあでも一番賢いのは、頭がわるいふりを完璧にできる女の人かなと思ったりもします。
前頭前野が発達したヒトの世というのは、多かれ少なかれ化かし合い、騙し合いで回っていて、今日も無数の嘘で世の中スムーズに回っていくのかなと思ったり。
今日も一日頑張ります(-_-;)
※一日一つ限定ですが、個人や非営利団体を対象に脳科学に関するご質問・調査を無料で行います。興味のある方はホームページの「お問い合わせ」ボタンからどうぞ。