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スモールワールド性は定量化できるか?

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今日取り上げる論文は、あるネットワークのスモールワールド性を定量化する方法について調べたものです。

この定量化の方法でいろんなネットワークを調べたところ、一般に構成数が大きいネットワークほどスモールワールド性が高くなりやすいことや、

またネットワークを構成する三角形や四角形のモチーフの性質によって、スモールワールド性も影響されるのではないかということが述べられています。

これは例えばネットワークの基礎になる三点三角形や四点四角形の小ネットワークがA→B→C→(戻ってまたA)みたいな再帰的なループ構造でできていたら、

そんな小ネットワークが集まって出来る大ネットワークも再帰的な要素を多く含むスモールワールド的なネットワークになるのではないかということが仮説的に述べられています。

【要旨】

「背景:工業的なものであれ、生物学的なもの、社会的なもの、情報に関わるものであれ、ネットワークというものはスモールワールド的な性質を持つに至る。しかしこのスモールワールド性を定量化する方法はまだ十分なものが示されていない。またこのスモールワールド性がどのような仕組みで生成してくるのかについても明らかになってはいない。

方法論および主要な発見:スモールワールド性を図る指標として、”S”を用いる方法を検討した。これは局所的なクラスタ性の高さと平均経路の短さがトレードオフになる指標で、これが1以上の値を取るときにスモールワールド性があると述べることが出来るような値である。実際のデータを元に様々なネットワークを解析したところ、構成数が大きいネットワークほどスモールワールド性が高まる傾向があった。しかし構成数が大きくなれば必ずしもスモールワールド性が最大化するわけではなく、これにはネットワークの生成過程が関係していることが考えられた。

結論:ネットワークのスモールワールド性が定量化できることが示された。」

参考URL:
Network 'small-world-ness': a quantitative method for determining canonical network equivalence.

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