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「私達はどのようにして他人がどのようにしようとしているかを予想するのか」

人種差別、民族差別というのはヒトが持つ抜きがたい悪癖だと思うのですがこれは脳科学的にはどのような解釈ができるのでしょうか。

米国で行われたある研究によると白人男性に黒人の写真を見せた時は「黒人に偏見を持たないよ」というような男性でも恐怖感情と関係する脳の部分に高い活動が見られたそうです。しかしながらなぜこのような矛盾した現象が起きるのでしょうか。

私達の脳は絶えずいろんな情報を処理していますが、その情報処理は大きく分けて2つあります。

ひとつはボトムアップ的な情報処理で蜘蛛の姿が目に入る→怖いというような刺激によってボトムアップ的に駆動されるような自動的な脳活動です。

もう一つはトップダウン的な情報処理でこれはウォーリーを探せのように自分で情報を拾いに行くような情報処理です。

白人が黒人を怖いと感じるような認知の仕方は多分にボトムアップ的な情報処理であるため、黒人の画像が目に入る→怖いというような脳の反応が見られるのではないかということが述べられています。

しかし幸いなことに人間には理性があります。この理性を司る脳が怖さに関係する脳をトップダウン的に抑制して、ヒトが感情的に反応しないようブレーキをかけているのではないかということが述べられています。

【要旨】
本稿ではヒトの社会的認知の2つの側面についてある枠組みを提示する。この2つの側面とは他者がどのような人間か、また他者が何をしようとしているのかという予測をする能力についてである。まず第一部では他者がどのような人間か先入観によって影響される過程について調べた研究を取り上げる。第二部では他者の心の推測に関わる過程について調べた研究を取り上げ、感情の伝播や共感に関わる研究についての論考を行う。第三部では情報処理におけるボトムアップ的処理とトップダウン的処理が社会的認知に与える重要性について考察を加える。社会的刺激というのは自動的にボトムアップ的処理がなされるが、それへの反応はトップダウン的に調整されることが様々な研究から示されている。このようにしてヒトは感情という巨大な力から逃げて社会的なコミュニケーションを図っていると考える。

参考URL :How we predict what other people are going to do.

コメント

感情というのはあまりにも強大で

きっと理性という首輪が必要なんだろう

 

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