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「視覚探索におけるトップダウン的な空間情報と特徴情報の神経学的統合」

整理整頓が趣味という人を除けば私達は一日の時間の内結構な時間を探しものに当てています。

本棚を目の前にしてあの本どこにやったかなとかパソコンを目の前にしてあのファイルどこ入れといたっけだとか、あるいは渋谷のハチ公前で待ち合わせの彼はどこかななどと探しますがこの「探す」という行為はどういった脳活動によって支えられているのでしょうか。

何かを探すときにはまずそれがどの辺にあるのかということを頭の隅に置かなければなりませんし、またそれがどんな形をしているのかということも頭の隅において置かなければなりません。

図書館に行って本を探すのであればあの本は本棚のどの辺だったかなと考えなければならないし、またその本がどれくらいの大きさだったか、どんなタイトルのものだったかということも考えなければなりません。

つまり何かを探すにあたっては空間情報(どのへんにあるのか)と特徴情報(どんな形や色をしているのか)を頭の隅において置かなければいけません。

当然ながらどこにあるのか、場所も形も知らないまま何かを探すというのは本当に大変なことでしょう。

今日取り上げる論文はこの視覚探索に関わる脳活動について調べたものですが、何かを探すにあたって空間情報と特徴情報が取りまとめられるある領域があることが述べられています。

ポイント

何かを探す時というのはそれがどういった特徴があるものなのか、また空間的にどのあたりにあるのかという情報を元にして行われることがある。しかしながら特徴情報と空間情報が探索行為にあたってどのように処理されているかについては不明な点が多い。

本研究では被験者に視覚探索課題を行わせた。その際特徴的な手がかりと空間的な手がかりの難易度を様々な設定で行い、機能的MRIを用いて脳活動の測定を行った。

結果、従来特徴情報と空間情報は異なる神経基盤によって処理されていると考えられていたが同一の神経基盤によって処理されていること、それは主に前頭葉、頭頂葉、帯状皮質に付加的な変化として示されること、この神経活動がトップダウン的な探索機能に関わること、さらに頭頂間溝がこの情報の取りまとめに重要であることが示唆された。

参考URL:Neural integration of top-down spatial and feature-based information in visual search.

 

補足コメント

探してはいるのだけれども、それがどこにあるのか、どんな形をしているのかしっかり目星がつかないまま右往左往しているというのが現状です(T_T)

探しものをやめて夢の中に行ってしまいたい・・(T_T)

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