「脳の発達におけるジェスチャー」
脳というのはしばしばコンピュータに例えられることが多いのですが、脳とコンピュータの違いというのはどういったところにあるのでしょうか。
一つは脳というのはコンピュータのように最初から出来上がっているわけではないということでしょう。
脳というのは発達に時間がかかります。うまれてオギャーと泣いて歳をとっていく中で徐々に出来上がってくるもののようですが、脳の発達というのは具体的にはどういったものなのでしょうか。
今日取り上げる論文はジェスチャー理解に関わる脳機能をこどもと大人で比べてみたものです。
結果を述べると大人も子供も脳の同じような場所がジェスチャーの理解に関わって活動しているのですが、大人の方が領域同士のつながりがより密接になっていることが示されています。
大人の脳と子供の脳の違いというのはつながり方の違いなのかなと思いました。
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ポイント
ヒトは何かを話す時言葉だけでなくジェスチャーを用いてその意味を伝えようとする。
子供は生後間もない時期から言葉にジェスチャーを添えて伝えようとするが、脳の発達における言葉とジェスチャーの関係については明らかにされていない。
今回機能的MRIを用いてジェスチャーと発話の関係について研究を行った。
結果子供も大人もともにジェスチャーの処理にあたって下前頭前野、下頭頂葉、後部側頭葉という言語処理に働く領域の活動が認められた。
大人と子供もともに上側頭溝後部、下前頭回三角部、中側頭回後部にジェスチャーに関わる活動が見られたが、子供においてはそのつながりが十分なものではなかった。
参考URL: Gesture in the developing brain.
補足コメント
以下は備忘録的にですが、ジェスチャー理解のネットワークです。